トレーラーハウスのメリット・デメリットは?費用や種類を事前にチェック
アメリカ発祥のトレーラーハウスは、日本でも住居やオフィス、店舗などで少しずつ注目を集めるようになってきました。中には「トレーラーハウスってキャンピングカーと同じじゃないの?」と思っている方もいるかも知れません。
トレーラーハウスを購入してから「思ってたのと違った…」と後悔しないためにもしっかりと理解しましょう。
この記事では、トレーラーハウスを利用するメリットやデメリット、種類、キャンピングカーとの違いについて紹介していきます。
トレーラーハウスの購入を考えている人は、この記事を参考に事前にチェックすることをおすすめします。
トレーラーハウスとは?

トレーラーハウスとは、けん引することによって移動ができる「移動可能な住居」のことです。
一般的には、タイヤがついた土台(シャーシ)の上に住居を載せている構造で、基本的に車両に該当します。
住居の内装は、生活ができる必要な設備を備えることができます。断熱材もきちんと使用していますので、中に入れば一般の住宅と変わりません。
内装や外館の色や素材など、ニーズや好みに合わせてカスタマイズできるのも魅力です。
最近では太陽光パネルや蓄電システムなどを導入して、SDGsにも貢献しているケースも増えています。
トレーラーハウスは、ライフスタイルに合わせた自由な住まい方を実現できる魅力的な選択肢のひとつです。
トレーラーハウスのメリット

トレーラーハウスには、以下のメリットがあります。ただし、設置場所や税金など自治体によって異なる場合がありますので、購入前に確認しましょう。
- コストパフォーマンスが高い
- 移動が可能で柔軟性が高い
- 設置が簡単で環境負荷が少ない
- デザインやカスタマイズの自由度が高い
コストパフォーマンスが高い
トレーラーハウスは、一般的な住宅と比べて建築コストや維持費を抑えられる点がメリットです。 特に、固定資産税の対象外となるケースが多いため、コストパフォーマンスが高い住宅として注目されています。
「車検付きタイプ」と「大型タイプ」の2種類があり、特に大型のトレーラーハウスは、自動車としての税金もかかりません。 そのため、一般的な車両と比べても税金負担を軽減できるのが特徴です。
移動が可能で柔軟性が高い
トレーラーハウスは、「シャーシ」と呼ばれる土台にタイヤがついているのが特徴です。
そのため、移動が可能で柔軟性が高い住居として人気を集めています。
一般的な住宅とは異なり、市街化調整地域にも設置できる点も魅力の一つです。移動後も、短期間での利用が可能です。
また、解体せずにそのまま移動できるというメリットもあります。
設置が簡単で環境負荷が少ない
トレーラーハウスは、一般の住宅と違って基礎工事が不要な場合が多く、設置が簡単にできるのが特徴です。短期間で設置できるため、工事費や時間を抑えられます。
さらに、ライフスタイルに応じて住む場所を自由に選べるのも魅力です。
不要になった際も、解体せずに移動や再利用が可能で廃棄物の発生が少なく、環境負荷が少ない住まいとして注目されています。
デザインやカスタマイズの自由度が高い
内装やレイアウトは自由に設計でき間取りやインテリアを工夫すれば、快適な住まいや趣味の部屋、ワークスペースとしても活用できます。
最近では、デザイン性が高く、おしゃれで個性的なカフェやショップ、オフィスとして活用するケースも増えています。
このように、トレーラーハウスは、デザインやカスタマイズの自由度が高く、用途に合わせたデザインが可能なのが大きな魅力です。
トレーラーハウスのデメリット

トレーラーハウスのメリットだけではなく、デメリットも理解しておきましょう。
以下にまとめました。
- 侵入経路が狭い場所は設置ができない
- 地面が柔らかい場合はジャッキによる傾き補正が都度必要
- ライフラインの接続の仕方によって建築物になる
侵入経路が狭い場所は設置ができない
トレーラーハウスは大型なので、搬入時は十分の車幅が必要です。障害物があるところや侵入経路が狭いと設置することができません。
搬入経路内に「大型貨物自動車等通行止め」の交通規制があった場合、影響を受けてしまいます。設置したい場所を事前に調べて、メーカーや業者に相談しましょう。
地面が柔らかい場合はジャッキによる傾き補正が都度必要
トレーラーハウスは車輪付きの構造のため、設置場所の地盤状態によっては時間の経過とともに傾くことがあります。特に柔らかい地面では、重量により沈み込みが発生し、床が水平でなくなる可能性があります。
そのため、定期的にジャッキを使用して水平を維持することが重要です。安定した設置をするためには、コンクリートブロックや地盤改良などの対策も検討すると、より快適に使用できます。
ライフラインの接続の仕方によって建築物になる
トレーラーハウスは基本的に車両扱いになりますが、ライフラインの接続の仕方によって建築物になります。
建造物になる条件の一つとして、ライフラインが地面に固定されていることがあります。ガスや水道など工具を使用しないと取り外せない場合は建築物として扱われます。ワンタッチで取り外せるものを採用しましょう。
詳しくはトレーラーハウス協会HPの解説をご覧ください。
トレーラーハウスの種類
トレーラーハウスは、サイズによって以下の2種類に分けられます。詳しく解説していきます。
- 車検付トレーラーハウス
- 大型トレーラーハウス
車検付トレーラーハウス
自動車の保安基準第2条に基づき、全長12,000㎜、全幅2,500㎜、全高3,800㎜を超えないことが求められます。これらの基準を満たしていれば、自動車として正式に認められ、車検を取得したうえでナンバープレートが交付されます。
一方で、これらのサイズ基準を超えてしまうと、車検を取得することができません。そのため、車両の設計や改造を行う際は、基準を十分に確認し、適合するよう注意が必要です。
大型トレーラーハウス
保安基準第2条の基準を超える大きさのトレーラーハウスです。車検は取れないためナンバープレートは交付されません。公道を走るには、「基準緩和認定書」「特殊車両通行許可書」の2種類の書類が必要になります。
最近では大型トレーラーハウスに規制を設けている自治体が増えています。購入を検討しているなら、設置予定の自治体を事前に確認することをおすすめします。
トレーラーハウスを「車両扱い」にする条件
トレーラーハウスを「車両扱い」にするには、つぎの条件も満たす必要があります。
- 随時移動ができる状態であること
- ライフラインの接続が工具を使わずに着脱できること
また、自動車の保安基準第2条の制限以内に納まるサイズであることです。
これらの条件を満たしているトレーラーハウスは、「車両扱い」となり、車検を取得してナンバープレートを取得することができます。
車両扱いのメリット
トレーラーハウスを車両扱いにする大きなメリットは、以下の4つです。
- 不動産に関する税(固定資産税や不動産取得税)がかからない
- 建築確認や基礎工事が必要ない
- 市街化調整区域など建物が建てられない場所にも設置できる
- 借地にも設置でき、土地の返却もスムーズ
車両扱いだと、設置場所も柔軟性があり借地にも設置できるので契約終了後の撤去もスムーズです。
このように、トレーラーハウスを車両扱いにすることで、税金や手続きの負担を軽減し設置の自由度を高めることができます。
車両扱いにならないとどうなる?
トレーラーハウスが車両としての基準が満たされず、車両扱いにならなかった場合はどうなるのでしょうか。基本的に、次の4つが必要になります。
- 市街化調整区域に建築申請をする
- 建築確認申請をする
- 基礎工事を実施する
- 不動産に関する税金を支払う
- 公道を走行する際は申請する
市街化調整区域に設置する場合、建築申請が必要になります。
建築法に該当すると「建築確認申請」と「基礎工事」が必須になります。購入する際、不動産取得税などの税金を支払うことになり、その後も不動産にかかる税金を支払わなければなりません。
キャンピングカーやコンテナハウスの違い
キャンピングカーとコンテナハウスは、トレーラーハウスとどのような違いがあるのでしょうか。
以下で詳しく解説します。
キャンピングカーとの違い
トレーラーハウスとキャンピングカーの最大の違いは、エンジンの有無です。
キャンピングカーは自走できるため旅やレジャー向けですが、トレーラーハウスは牽引移動式で定住を目的としています。そのため、キャンピングカーは住民登録ができず住民票も取得できませんが、トレーラーハウスは可能です。また、ライフラインの供給方法も異なり、キャンピングカーはポータブル電源や給水タンクを使用し、トレーラーハウスは住宅と同様に電気・水道を敷設できる点が大きな違いです。
コンテナハウスとの違い
トレーラーハウスとコンテナハウスの違いは、法的な扱いにあります。コンテナハウスは土地に定着させるため「建築物」となり、建築確認申請が必要で、固定資産税や不動産取得税が発生します。
一方、トレーラーハウスは「車両」として扱われ、不動産関連の税金がかかりません。さらに、コンテナハウスは建築物のため2階建ても可能ですが、トレーラーハウスは移動を前提としているため、基本的に1階建てに限られる点も大きな違いです。
後悔しないための住居用トレーラーハウスの選び方
トレーラーハウスを購入後、後悔しないための住居用トレーラーハウスの選び方のポイントを解説します。
トレーラーハウス選びに重要なポイントは、サイズです。快適な生活を送るためには、住居人数、生活スタイル、収納スペースなどあらかじめ確認しておきましょう。
また、予算とライフスタイルも考慮しておきましょう。初期費用や維持費、光熱費はもちろん移動する場合の牽引の予算も考慮する必要があります。
これらのポイントを考慮して、後悔しないトレーラーハウスを選びましょう。
トレーラーハウスには何年住める?
トレーラーハウスが何年住めるのか気になる方もいるでしょう。
実際の使用可能期間とは違いますが、法定耐用年数は金属製で7年、金属製以外で5年と定められています。
トレーラーハウスは、メンテナンスや品質によって寿命は変わりますが、一般的には20年~30年程度と言われています。
多様な使い方ができるトレーラーハウスは、生活の変化に合わせやすく長期的に楽しめるでしょう。
トレーラーハウス購入ならLTホームズへご相談ください

トレーラーハウスを購入して後悔しないために、メリットデメリットをきちんと理解しサイズや予算を考慮したうえで購入を検討してみましょう。
トレーラーハウスについてもっと知りたい方や、実際に見てみたい方は、お気軽にお問い合わせください。
購入を検討されている方は、是非LTホームズにご相談ください。
キャンピングカー+住宅建築のノウハウから、住環境を追求したトレーラーハウスをご提供いたします。
後悔しないトレーラーハウス選びは、LTホームズまでお問い合わせください