さっそくですが、みなさんは地震に強い家ってどんな家だと思いますか?
どんなに新築するときに耐震性能を上げてつくっても、肝心の構造躯体が腐ってしまえば効果を発揮することができなくなります。
なので、躯体が腐らない事=一番の地震対策といえます。
日本の一般的な住宅は圧倒的に木造住宅が多いですが、地震に強い家といえば鉄筋コンクリートの住宅が思い浮かぶ方も多いかと思います。
ではなぜ地震に強い鉄筋コンクリートの家よりも木造住宅の方が多いのでしょうか。
地震による災害の多い日本でマイホームを計画する際に気になってくる部分ですよね。
それぞれの構造にはどれも下記の図のようにメリット・デメリットがあります。
鉄筋コンクリート造のメリット・デメリット
鉄筋コンクリート造の建物は頑丈なため、大地震が起きても倒壊や崩壊するリスクが低い耐震性の高い構造といえます。
ただし重量があるので地震による揺れを感じやすく、耐震性を上げるための工事コストが高くなります。
鉄筋コンクリート造は構造躯体に金属を使用しているため、木材に比べ熱を伝えやすいという性質があります。また木造よりも断熱性のは低く、外気の影響を受けやすいため結露によってカビが発生しやすいという点に注意が必要です。
木造のメリット・デメリット
頑丈さという面では、鉄筋コンクリートに劣りますが建築コストが安く、建物自体が軽くしなやかさもあるため、地震による揺れを小さくできます。
木造は熱伝導率がコンクリートに比べ低く、断熱性が高いのが特徴です。外の寒さが室内に伝わりにくい性質を持っているので、きちんと気密を確保できれば長時間の保温を維持することが可能です。
木材とコンクリートの断熱性能の比較
実際木材とコンクリートでどのくらいの差があるのでしょうか。
断熱性の差は、熱貫流率(U値)で表されます。
熱貫流率とは熱の伝えやすさを示す値で、断熱材などの性能を推し量る際に使われることが多いです。
室内と室外の温度差1度に対して、1時間に壁1㎡あたりで通過する熱量の大きさを示しますので、値が小さい程断熱性が高いということになります。
材料、材質 | 熱伝導率 (W/mK) | 断熱性能の高さ |
コンクリート | 0.4~1.6 | 2位 |
天然木 | 0.12~0.19 | 1位 |
漆喰 | 0.7 | 5位 |
土壁 | 0.69 | 4位 |
珪藻土 | 0.6 | 3位 |
アルミニウム合金 | 200 | 6位 |
では結局は木造と鉄筋コンクリート造はどちらがいいのでしょうか。
下記に双方の比較をまとめてみました。
構造 | メリット | デメリット |
木造 | ・コストが安い ・RC造に比べ断熱性が高い | ・シロアリの被害 ・躯体が腐る ・RC造に比べ、耐震性が低い |
鉄筋コンクリート造 (RC造) | ・木造に比べ耐震性が高い ・台風や津波などの災害に強い | ・コストが高い ・躯体が重いので建物が沈みやすい ・断熱性能が木造よりも低い |
耐久性で鉄筋コンクリート造には劣るものの、木造住宅が圧倒的に多い理由としては建築コストが安いこと、湿度の高い日本の気候に合っていることが最大の理由といるのかもしれません。
どちらの構造にもメリットとデメリットがあるので、建築する場所やそれぞれの家族のニーズに合わせて選択していくことが大切です。
地震大国、日本
日本は≪地震大国≫とも呼ばれ、大小さまざまな地震による災害が絶えません。
マイホームを検討する中で、資金に十分な余裕がある方であれば、重工な鉄筋コンクリートの住宅を建てれば安心かもしれません。
しかし、近年の物価高騰や世界情勢によって、マイホームへふんだんにお金をかけられる人も減ったのではないでしょうか。
鉄筋コンクリートに比べ建築コストを抑えられる木造住宅も昭和時代に比べるとどうなのでしょうか。
建物の耐震基準は昭和53年に発生した宮城県沖地震をきっかけに震度6~7程度の地震でも倒壊しないような耐震性が家屋に求められるようになり、昭和56年に『旧耐震基準』から『新耐震基準』へ改正されました。
1995年の阪神淡路大震災の発生を受け、2000年には木造住宅をターゲットとして大きな改正が行われ、今後建物を建てる際にはこの新・新基準とも呼ばれる2000年基準が適用されるようになりました。
2024年1月1日に発生した能登半島地震等の大きな災害の発生を受け、建築基準法は今後さらに改定されていくのではないでしょうか。
耐震って、そもそもなに?という方はこちらの記事でご紹介していますので、見てみてください。
今では新築住宅ならこの2000年基準を満たすことが当たり前になりつつあります。
しかし2016年に発生した熊本地震では震度7の揺れが2回、熊本県と大分県を襲っています。
結果、熊本地震では2000年基準を守って建築されていた多くの家が倒壊してしたのはなぜなのでしょうか。
それは年月によって家の性能が落ちていくからです。
現在の耐震基準をクリアして建てた家でも、その先20年、30年と経過することによってその性能が時とともに劣化していきます。
ではなぜ性能は維持できないのでしょうか。
腐らない家=地震に強い家
家の清野が維持できなくなるのは、結露により躯体が腐るからです。
みなさんは少しでも夏涼しく、冬暖かい快適な家となるように温度調整をしますよね。
それによって外気温と室内の温度に差が生じます。
湿気は温度の低い方へ集まる性質があるので、室内と室外の温度差によって湿度の移動がおこり、壁の中でぶつかります。
ぶつかった湿気が躯体内で結露し、やがて躯体を腐らせていってしまうのです。
つまり、コストを抑えて建てられる地震に強い家とは、躯体が腐ることなく永く性能を維持できる腐らない家なのです。
オリジナル全館空調を標準装備した健康住宅ファースの家
わたしたちがおすすめするファースの家は、オリジナルのファース工法を採用しています。
ファース工法では小屋裏に設置されているエアコンの風を、ダクトを通して床下へと強制的に送り、床から壁の中を伝って躯体の中を空気が移動するよう設計されています。
躯体内に常に新鮮な空気が循環するので内部に湿気が溜まらないため、普通に建築された木造の住宅に比べ躯体が腐らないのです。
それによって構造躯体の改修を75~90年必要としない(木造合理化)認定を国から取得しています。
どんなに新築するときに耐震性能を上げてつくっても、肝心の構造躯体が腐ってしまえば効果を発揮することができなくなります。
なので、躯体が腐らない事こそが一番の地震対策といえます。
吸震構造
ファースの家では基礎と土台の間にコープレート(パッキン)を挟み、直接基礎と土台が接しないようにし、隙間をエアクララ(樹脂製吹付断熱)で埋めます。
エアクララが、地震の揺れを吸収することで、家への揺れを減らしてくれます。
断熱一体型構造
またエアクララも基礎から壁、天井とシームレスに吹き付けることで、家全体がヘルメットのような一体型の構造になるため、地震に強い家といえます。
最後にファースの家とは北海道仕様のオリジナル全館空調を取り入れた、木造軸組工法によって建てられた住宅です。
躯体の中で空気を循環させる特殊な構造によってカビや結露等による躯体の損傷を防ぎ、家自体を強く永く維持できる家となっています。
断熱ボードと樹脂製吹きつけ断熱剤の外内のダブル断熱によって、高気密・高断熱性・そして躯体の強度が高まることで、地震にも強い家となっております。
詳しくはエル・ティー・ホームズ住宅研究所のyoutubeチャンネルにてわかりやすい解説動画がございますで、ぜひそちらもご覧ください。
それではまた(‘ω’)ノ